Photoshop CC 2021の提供開始
先日開催されたAdobe MAX 2020と同日に、最新版へとアップデートされたPhotoshop CC。
2021へとアップデートされたことで追加された新機能はいくつかありますが、その中で個人的に気になったものをご紹介したいと思います。
特にAdobe独自のAIである「Adobe Sensei」がさらにパワーアップしたなという感じで、まだベータ版の機能にとどまる部分はあるものの非常に魅力的な機能満載でワクワクがとまりません!
ニューラルフィルター
Photoshopといえば数々のフィルターメニューが魅力的ですが、 CC 2021では新たに「ニューラルフィルター」というものが追加されました。
ニューラルフィルターではFaceAppのように人物画像の表情や髪などに老いや若さといった加工をしたり、瞬時に肌をなめらかにすることが可能に。
一部ベータ版ながらその可能性は色々秘めているなと感じ、「写真の復元」や「顔から風刺画」といったユニークなものがあります。
これらはユーザーのフィードバックによって、Adobe Senseiが経験値をため学習していくことでよりその反映結果の精度をましていくようになっているため、何か気づいた点などあれば積極的に意見を寄せてみても良いかと思います。
こうした機能は、これまでデザイナーやレタッチャーが行っていた作業をよりスピーティに自動化してくれるため、全体的な作業効率の向上に貢献してくれるであろう魅力的なものといえます。
作業の効率化によってよりクリエイティブな時間が取れることになるため、今後のさらなる精度アップと、一日も速い正式verへの動向など気になるところです。
コンテンツに応じたトレースツール
コンテンツに応じたトレースツールを使用するためにはまず、Photoshopの環境設定のテクノロジープレビューから「コンテンツに応じたトレースツールを有効にする」にチェックをいれて再起動する必要があります。
再起動後はペンツールの中に「コンテンツに応じたトレースツール」が自動的に入り使えるようになります。
具体的にどんな機能かと言えば、トレースしたい対象物の周囲にツールを移動させると自動的に選択範囲が表示されるので、任意の箇所でクリックすると瞬時に作業用パスが作成されるというものです。
Shitキーで再度続けてパスの生成も可能になりますが、基本的にトレース箇所の境目などがクッキリと分かれていないとなかなかうまく機能しないなというところはあります。
これまでは簡易な形状なものは自動選択ツールなどで瞬時にパスを作成できましたが、今後はコンテンツに応じたトレースツールも併用することで、さらにパスや選択範囲の作成が簡単になるであろう便利な機能だと感じます。
空を置き換え
風景写真などの空を瞬時に変更できるのが「空を置き換え」です。
編集メニュー内にある「空を置き換え」を選択することで、プリセット内にある青空や夕焼けといった様々なシーンの空模様へと瞬時に変更できるようになりました。
プリセット内の空の画像を自動的にメイン画像に合成するため、場合によってはあまりしっくりこない反映結果になることもありますが、空の画像は別途用意したものなども読み込ませることができはできます。
ブログ用などであればそのまま利用しても良さそうですが、仕事上で用いる場合にあ、別途空以外の風景などはレタッチする必要はあるかなとは思います。
髪の毛を調整
クイックマスクモードで選択範囲を作成する際、新たに追加された「髪の毛を調整」機能によってよりスムーズに人間や動物の毛といったものを選べるようになりました。
これまでは境界線調整ブラシなどを使って同様な選択範囲の作成を行っていましたが、この機能の追加によって瞬時に細かな切抜きといったものも可能になったのは便利ですね。
Photoshopの進化は止まらない
Adobeが開発しているAi技術である「Adobe Sensei」の進化に伴い、さらに便利かつ効率的な作業が可能になったPhotoshop。
これまではデザイナー自身で時間と手間をかけていた部分をAIによって自動化、よりクリエイティブな部分に時間と労力がさけるようになっていくのかなと強く感じます。
Photoshop 2021ではまだまだ魅力的な新機能はありますが、個人的に気になるものをご紹介してみました。それにしてもどんどん便利になっていく一方で、1人のデザイナーとしてもっと根本的な部分でも精進せねばなと痛感させていただきましたね。
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