偶然が生み出す、グラフィックデザイナーの悲劇

良いデザインは必然から生まれる

良いデザイン、優れたデザインというものは決して、偶然の中で生まれるものでは決してありません。
クライアントが保有している意図や目的・要望に沿った中で、明確なコンセプトの元、緻密に練られた上で生まれるものこそが良いデザインであり、優れたデザインだと言えます。
すなわち、色々と計算され導き出された結果であり、そこには偶然の隙いる部分はなく、本来は必然として生じるものです。

ただ、世に評価されているデザインの中には、見た目がシンプルなものも当然あり、それらは側からみればあっという間にできたかに思えるデザインだと錯覚する方もいると思います。
しかし、そうしたものにはしっかりと、完成するまでに何十通りもの試行錯誤や没案などを経たり、様々な視点と角度から導き出された最善の結果としてのデザインなのです。

中身のないデザインが受け入れられてしまう悲劇

しかしながら、デザインワークの中であり得る事象として「偶然良いものができてしまった感」に陥ることはあります。
特に見た目だけを優先させた案件に多いことですが、そいうった場合は特に明確な意図とコンセプトのもとで作られていないデザインでも、クライアントの目に留まり気に入られて採用されるというケースはあったりします。

これは近年にみるクラウドソーシングサービスのデザインコンペの中でよく見られる現象で、特に時間をあまりかけずに提案も可能なロゴデザインの募集などでよく見かけますが、やはりその背景として、今や誰でも簡単にデザインの依頼や受注・提案できるようになったことがあるかもしれません。

もちろんアマチュアの人が空いた時間を利用して参加しているなら構いませんが、しっかりとプロのグラフィックデザイナーとして今後もレベルアップをしたいのであれば、気をつけなければならないのは、見た目だけのデザインを制作することが日常化してしまい、デザインする上で本質的に大切なことが疎かになってしまわないようにすることです。

グラフィックデザインの主である広告・出版といった分野においては、特に偶然の中でデザインをすることは完全にアウトだからです。
クラウドソーシングで見た目だけのデザインが受け入れられ、その勢いと気概のまま他の業務を行ってしまうと、結果としてクライアントの期待している成果を得られないだけでなく、自身の評判や実績といったものにまで影響していきます。

目先の利益を優先して、デザイナーとして根本的なレベルが低下してしまう、なんていうことにならないように、まずはしっかりと意識をしたデザインの提案をすることが大切だと思います。

グラフィックデザインで大切なのは中身のある提案

本来デザインとは何かしらの問題提起に対しての解決策のような側面を持ち合わせていなければなりません。
でないと見た目ばかりに捕らえられ、肝心の目的が達成できない、期待していた成果が得られなかった、などといったことが起こってしまいます。

特に製品やサービスなどの宣伝・広告を扱うグラフィックデザインにおいて、偶然的なデザインで期待している成果を得ることはまず無理だと言えます。
どういった相手にどのようなメッセージを届けるのか、レイアウトや配色、文字選びから画像の選別・加工など、諸々全てをトータルでデザインする必要があります。

そのためにはしっかりとしたコンセプトをもとに、伝えるメッセージ・目的をはっきりとさせ、それが実現可能な内容にデザインしていかなければなりません。
つまり、ここでも偶然に期待したデザインワークを続けているようでは、今後もグラフィックデザイナーとして活動していくのは大変だと思います。

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