デザイン依頼時に用意しておくもの
デザインをデザイナーに発注する際、クライアント側であらかじめ用意しておくべきものがあります。
よりスムーズかつ的確にデザインの制作が行われ、最終的に良いものが作られるためにも、これらをしっかりと準備しておくことは大切です。
ここではまず、最低限用意しておくべきものを挙げてみたいと思います。
- デザインを依頼する具体的な内容
- デザインの内容を届ける相手
- デザイン制作に必要な画像やイラスト素材
- デザイン制作に必要な文章などのテキストデータ

1.デザインで解決したいコト
クライアント自身がなぜデザインを依頼したのかという根本となる理由です。
「新規開店のためのチラシをデザインして欲しい」「新しく起業するのでロゴを作って欲しい」といった簡易ものではなく、例えば「新しくカフェをリニューアルオープンしたので、これまで来ていただいたお客さまと新規のお客さんに知っていただき、来店してもらえるような告知をしたい」といった具体的な方が、デザイナーに伝わりやすく目的に沿った成果物が完成しやすくなります。
また、そのカフェがどんなコンセプトでどんなお客様を主にターゲットとして捉えているのかなど、さらに具体的かつ細かな詳細を伝えることで、より目標達成の見込みが高いデザインができる可能性が高まります。

2.デザインを届ける相手
1の内容と一部重複しますが、制作したデザインを誰に見てもらいたいのか、ということも事前にしっかりと決めておくべきコトの1つです。
この場合にも「若い女性をターゲットにした」というありきたりなものではなく、例えば20代前半でコスメや美容などの話題に興味があり、ハイブランドと古着をミックスしたファッションなどが好きで休日は人気スイーツを食べるために行列に並ぶのも苦ではない、といったより細かな人物像や背景を想定することで、ターゲットに沿ったデザインが制作していけるようになります。
3.デザインに必要な画像やイラスト素材
デザインの制作に必要な画像やイラストといったものは、基本的にクライアント側で用意しておくのが常套でしょう。(特に画像に関しては、制作する成果物のサイズに適した解像度のものを用意しましょう)
手元に素材が無かったり足りない場合には、デザイナーに別途制作や用意をしてもらうことは可能なので、その際にはデザイナーと相談してどうするかを決めるのが良いと思います。
4.デザインに必要な文章などのテキストデータ
デザインの中に掲載する必要な情報などは事前にまとめておくと良いです。できれば文書を書き記したもののコピー画像などではなく、wordなどのエディターを使用してテキストデータとしてまとめておくとデザイナー側の手間が省けます。
さらに用意しておくとより良いもの「デザインに関する基礎的な見聞」
クライアント自身が好むデザインの趣向などがあると思いますが、その際にどうして自分はこのデザインが好きなのか?という部分を少しだけ考えてみることをオススメします。
なぜ自分の琴線にふれたのかを具体的に言語化してみることで、デザイナーに対してもより的確な要望がだせたり、提案されたデザインに対しても「まな板の上の鯉」のようにただただ受け入れるだけという事態にもなりません。
また色々なものを意識して観察したり見るということは、デザインに限らず良いことだと思います。
最後に
仕事を依頼してくれるクライアントはお客さまであるのと同時に、同じ仕事に取り組む同志・チームだと個人的には思っています。そのためクライアントには単にデザイナーに依頼して完成デザインを受け取るだけでなく、一緒になって制作しているんだという気持ちは是非持っていただきたいです。最初の取引だけで終わってしまうケースももちろんありますが、良い成果を得られれば継続しての依頼するということもあるかと思います。そういったことも含め、できるだけお互いリスペクトしながら仕事に取り組む姿勢というものはあっても良いかなと感じます。
デザインを依頼したことがないという方はもちろんですが、普段から依頼をよくしているという方でも今一度確認の意味も込めて読んでいただければ幸いです。ここで明記させていただいたものはあくまで基本的なモノ、そして私個人による考えのもとあると良いなというモノです。各デザイン事務所の方針やデザイナー個々の考えによっては異なるものあるかもしれませんが、大抵はこのようなものを事前に用意されていれば安心してデザインを依頼することができるかと思います。
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